RUBBER SOUL

RUBBER SOUL

TOCP-51116
1965年12月3日発売(英)

●勿論、全米、全英ナンバー1アルバムに。
Rubber Soulとは、ストーンズがアメリカの評論家からプラスティックソウル(偽の黒人音楽)と揶揄されたのを面白がって、じゃあ僕たちはラバーソウルだっていって適当につけた名前。
●ブライアン・ウィルソンがこのアルバム(米版)を聴いて驚愕し、「ペットサウンズ」の制作に至る。

僕が持っているLPの解説には、「ロックにはじめて芸術的評価を与えた問題作」、感覚のロックに知性の息吹が横溢!」!と書かれている。

この時期、ビートルズは初めて自分たちが何をしたいのかを自覚し、それを音楽から詩からジャケットにまで統一的に反映させるような力を持つことが出来るようになっていたんだね。

ラバーソウル」のテーマは成長、そして男と女だ。今までのラブソングはストレートな心情を吐露するものが多かったが、このアルバムからはそんな自分の姿を客観的に捉え、物語として、そして哲学的に表現するような曲が増えていった。
ラバーソウル」の曲を、無理矢理に分けるならば、初期の尻尾のようなものを感じるのが、You won’t see me消えた恋君はいずこにWait浮気娘If I Needed Someoneなど。次の時代を予感させるのが、Drive my carノルウェーの森ひとりぼっちのあいつGirlThe Word、In my lifeMichelle嘘つき女かな?

また、このアルバムのタイトル名「ラバーソウル」、何気なくつけられたというこの名前だが、ちょうど、青春を象徴するスニーカー(ゴム底靴)の意味でもある。彼らが自分達で「立つ」「走る」意志を表現したと言えるのではないか。 そして、 勿論、マリファナの影響も忘れることは出来ない。

いろんな意味で大人になった彼らの新しい表現こそがこのアルバムの聴き所だ。

Drive My Car
★★★★☆


◆(Lennon=Maccartney) V=Paul 収録日=1965/10/13
●ジョンが最初作った歌詞をポールが気に入らず、没にしたことによって、一瞬、険悪な雰囲気になったと言われている。
●Drive my car とは、「セックスする」の隠語。


物語仕立ての詞。これは、ポールのお家芸だ。スターを夢見るちょっとアバズレな女の子。その女の子の魅力に取り付かれた情けない男、その二人の物語だ。(私は、この歌の主人公は女だと思う

Baby you can drive my car
Yes I’m gonna be a star
Baby you can drive my car
And maybe I love you

ベイビー あたしの運転手にしてあげる。
ええ あたしはスターになるの
そしたら あんたを運転手に雇ってあげる
ついでに愛してあげてもいいわ

ようするにこの男は、アッシー君(これって死語?)ということだ。女は言う。

Working for peanuts is all very fine
But I can show you a better time

あくせく働くのも悪かないけど
もっといい暮らしをしたいと思わない?

この時のworkingの発音が面白い。カタカナで書けば通常だったら、ワーキング。ただここでは、ワルキング。この巻き舌は、リバプール訛(スカウス)。この女の子が、労働者階級の出身だって事がわかる。

And she said listen baby I got something to say
I got no car and it’s breaking my heart
But I’ve found a driver and that’s a start

ちょっと待って 断っとくけど
情けないことにあたし まだ車を持っていないの
でも まずは運転手が見つかったものね

この楽天性がこの女の子の魅力であり、この歌の魅力だ。
ちなみに、この女性がその後どうなったのか。ホワイトアルバムのHoney pieがその続きだと僕は思っている。

オープニングのギターめっちゃカッコいい。Rubber Soulの斬新性をこの音ですべて表現している。

Norwegian Wood
★★★★★


◆(Lennon=Maccartney) V=John 収録日=1965/10/21
●ノルウェーの森という邦題は実は誤訳。正しく訳すとノルウェー製の家具となる。
●村上春樹の「ノルウェーの森」はこの曲のタイトルからとっている。
●ジョージがはじめてシタールを使用した曲。


Drive my carがポールの物語だとすれば、このNorwegian Woodはジョンの物語だ。
この歌に出てくる女の子はどこかミステリアスだ。部屋にはイスがないっていうのがそのことの暗喩になっている。男がどこに腰を下ろしたらいいかわからない部屋=男がどういったスタンスを取ればいいのわからない女ということだ。
ちなみに、別解釈として、また、イスがなくてどこに座ったらいいのかわからない男=Nowere man ということもできる
ワインを飲みながら話し込む2人。時刻は、深夜の2時。彼女は「明日、朝から仕事なの」って一人で寝てしまい、男は一人ぼっちになり、こそこそBathで寝る。そして次の日の朝、起きてみると彼女は既にいない。男は一人、火をつける。

And when I awoke
I was alone, this bird had flown
so I lit a fire
isn’t it good, Norwegian wood

翌朝 目を覚ますと僕ひとり
かわいい鳥は飛んでいってしまった。
僕は暖炉に火を入れた。
いいじゃないか ノルウェーの森

さて、一人残された男は一体何に火をつけたのか。

説1 暖炉
これは、上記の内田久美子の訳。そのまま。一番正当で無難な訳だな。綺麗に纏めたって感じだ。
説2 マリファナ
この時期のビートルズの言動を見てみると一番リアリティがあるよな。実際僕が高校位の時(70年代後半)には、そういった論評が主だったな。
説3 
ポール曰く「彼女は自分から男を招き入れておいて、『お風呂場で寝てちょうだい』と言うんだよ。僕らの考えでは、男は何かしらの復讐をするべきだった。『暖を取るために火をつけた。なんて素敵な部屋だったんだろう』という解釈も成り立つかもしれないけど、実はあれは復讐として燃やしてしまったんだ。」物語志向が強く、オチ好きのポールらしい解釈だ。
ちなみに、僕は、にTwo of usで「You and me ,burning matches君と僕 マッチに火をつける)」っていうところは、もともといた家を燃やすって事だと思っている。

いずれにしても、ブラックユーモアリスト・ポールの面目躍如たるところだ。ポールのブラックさは、この曲とか、マックスウェルシルバーハンマーのように曲の中に溶け込み、エンターテイメント化されている。でも一方のジョンは暴力的な歌詞はどんどん暗い方向にいってしまう。それがそれぞれの個性ってことだ。

また、このNorwegian woodで面白いエピソードがある。もともとジョンは、この歌のタイトルをKnowing She would にするつもりだったという。そうすると、「isn’t it good, Knowing She would」は、「彼女とヤレるのを知っているってことはいいことじゃないか」っていうような意味になる。で、それだとアメリカで発売するのに、倫理的(?)にまずいってことで修正を迫られた。プライドの高いジョンは発音が酷似しているNorwegian woodというタイトル名をその場でつけたっていうんだな。っていうことになると、次の1行は別の解釈になるはずだ。
sleep in the bath

これは風呂場で寝た。ということだが、僕はずっと風呂場で寝ると風邪ひくじゃないかと思っていた。普通、「あとは勝手に寝て」って言われたら、部屋のソファとかで寝るよな。(まぁイスはなかったんけどさ)だとすると、この1行はちょっと違う意味になる。ようするに、Bathでヤッたと解釈すると全部すっきりするんだな。

でも、次の日に朝、彼女はいなくなってしまった。ここでこの歌の歌詞がはじめて現在完了形が登場する。これで、この女とはそれっきりになったという事を暗示している。

これと似たいような経験は誰だってあるんだと思う。こういうことを経験しながら、人は大人になっていくんだな。「ラバーソウル」のジャケットを見るとそれまでのビートルズのジャケットとは違った大人っぽさが漂う。背景の緑と、このノルェーの森っていうイメージがぴったりと一致する。女という不思議の森=ノルェーの森っていうイメージだ。僕の場合はね。

ちなみに羽切美代子さんは、この詞をこう訳されている。ここまで意訳するというのはある意味、立派だ。

わたしの心は部屋の中
あの人の心は森の中

わたしの朝はその時終った
あの人の朝は明けてゆく

煙のよう愛の一夜よ
魔法のよう愛の一夜よ
笑いのある 夜は終った
星のある 夜は終った

わたしの心は部屋の中
あの人の心は森の中

ジョージのシタールとジョンの詩的世界とスキャンダリズム、ポールの遊び心のコラボレーション。

You Won’t See Me
★★★☆☆


◆(Lennon=Maccartney) V=Paul 収録日=1965/11/11
●ビートルズではじめて3分を超えた曲。


女に翻弄される男。「ラバーソウル」の冒頭3曲ともそのテーマはこれだ。特にこの曲は、ポールの、思うようにいかない女に対するイライラを歌にしている。 そこがこの歌のリアリティにつながっているんだね。

Back in the U.S.S.R.でホテルについてすぐに電話線を抜いた男。ポールの電話嫌いはこの歌にも現れている。

コーラスワークがすべての曲。カラオケで歌っても楽しい曲だ。

Nowhere Man
★★★★★


◆(Lennon=Maccartney) V=John 収録日=1965/10/22
●ビートルズで初めて、女とか恋とかが出てこない曲 。
●邦題は「ひとりぼっちのあいつ」 。
●Nowhere man(行き場の無い男)は、同時にNow here man(今、ここにいる男)になる。


Nowhere man、自分が何処に所属しているのかわからない男、自分が何処から来て、何処へ行くのかが不安な男、アイデンティティクライシスに直面する男。

Isn’t he a bit like you and me?
君や僕だって、どこかあいつに似ていないかい?

ボブディランの影響か、この頃のビートルズは、リスナーを楽しませるというよりも、自分自身を表現することを主に曲をつくるようになる。ただし、その事が逆に音楽的、詩的な広がりを持ち、より広いメッセージ性を獲得するのだ。このNowhere manはそんなビートルズの変化の第一歩を記す曲であった。

ただ、このNowhere manって今でいうならば、引きこもりってことでしょ。

He’s as blind as he can be
Just sees what he wants to see

徹底して現実から目をそむけ
見たいものしか見ようとしない

Doesn’t have a point of view
Knows not where he’s going to

何をどうやって考えるということも無く
自分がどこへ行くかもわからない

He’s a real nowhere man
Sitting in his nowhere land
Making all his nowhere plans
For nobody

あいつはどこへも行き場のない男
実在しない空想の国に閉じこもり
誰のためともなくどうなる当てもない計画を立てる

そういう引きこもりに対して、それはお前だけじゃないよ。って励ましている歌だよね。この曲は。
でも、そのnowhere manは、同時にnow here man(今ここにいる男)でしかない。ようするに、自分からは逃げられないんだよっていうことの隠喩にもなっているのがこの詞の深みだよな。

音楽的にも詩的にもジョンのこの頃の代表作。

Think For Yourself
★★★☆☆


◆(George) V=George 収録日=1965/11/8
●ベースをギター用のファズアンプをつないで音を出している。
●日本語名は「嘘つき女」。


これはジョージの作品だ。「ジョージの作品にポールのベースプレイで張り切るの法則」はこの曲あたりから始まっている。ジョージはこの曲のYouを政治家の事だと言っていたようだが、確かに、女じゃなくて、政治家として解釈するとしっくりといくような気もする。僕もこれは、あの女に優しいジョージの曲にしては辛らつだと思ったんだ。

You’re telling all those lies
君は嘘をついてばっかりじゃないか

Although your mind’s opaque
君の態度はいつもあやふやだ

これなんかまさに政治家への言葉として生きているよね。
ただ、この歌の歌詞で一番注目したいのは以下のところだ。

(You’re telling all those lies)About the good things that we can have if we close our eyes
(君は嘘をついてばっかりじゃないか)目を閉じれば手に入る素敵なものについて

では、この「目を閉じれれば手に入る素敵なもの」っていうのは一体何なんだろうか。このフレーズに似たのがSGTPeppersでリンゴが歌うWith a little help from my friendでの以下の1行だ。

What do you see when you turn out the light,
I can’t tell you, but I know it’s mine.

ライトを消したら何が見える?
それは内緒 僕の大事なものだよ

このはっきりしない言い方、謎を残す言い方。僕は、ずばりマリファナのことだと思う。まぁはっきりとは表現出来ないものってことでこういう言い方をしているんだろうと思うよな。
マリファナ解禁に関して、サロンかなんかでビートルズと話をした議員が、実際は全く動こうとしない事に関して、「君は嘘をついてばっかりじゃないか。君の態度はいつもあやふやだ」って揶揄したんじゃないかっていうのが僕の解釈さ。

With a little help from my friendのこの大事なものっていうのもマリファナだ。さぁ、「電気を消してこれからパーティさ」みたいなノリじゃないのかな。

実験的なファズベースが印象的。その印象に隠れがちなんだけど、本当にいい曲なんだよね。

The Word
★★☆☆☆


◆(Lennon=Maccartney) V=John 収録日=1965/11/10
●邦題は「愛のことば」。


ポール曰く「マリファナを吸った後に、色付きの歌詞カードを作った。初めてのことだよ。曲作りの最中にはマリファナをしないのが普通だったから。頭が鈍って、曲作りの邪魔になるからね。でも、このときは色を塗ったんだよ。」

このポールのセリフがこの曲をとく鍵だな。

Say the word and you’ll free Say the word and be like me
あの言葉を言えば自由になれる
あの言葉を言って僕みたいになれよ

この言葉は愛ではなくてマリファナだ。そう置き換えてみればいろんなことが見えてくるんじゃないかな。

マリファナを吸えば自由になれる
マリファナを吸って僕みたいなれよ

ってね。

ジョンが、「愛」という言葉を初めて意識して作った曲。後のAll you nee is Loveにつながる。

Michelle
★★★★☆


◆(Lennon=Maccartney) V=Paul 収録日=1965/11/3
●1966年度のグラミー賞作曲賞受賞曲
I love you I love you I love youという部分はジョン作。


ラバーソウルの時期にはめずらしいストレートなラブソング。フランス語の部分はフランス人はどう思って聞いているんだろうか。その昔、Queenに「手を取り合って」という歌があり、一部、日本語だったけど、かなり痛かった。今じゃなかったことになっているほど影の薄い曲になってるけどね。

同様にこのMichelleも人気投票でもあんまり上位に来ないな。最近は。Happiness is a warm gun なんかに比べるとよっぽど、まともな曲なんだけどな。なんせグラミー賞の作曲賞だからな。

甘いメロディ(ポール)と渋いメロディ(ジョン)があまりにも自然に結合。

What Goes On
★★☆☆☆


◆(Lennon=Maccartney Ringo) V=Ringo 収録日=1965/11/4
●邦題は「消えた恋 」。


歌詞を見ると、これが結構典型的なジョンの歌詞パターンの一つなんだな。

The other day I saw you As I walked along the road
But when I saw him with you I could feel my future fold

こないだ道を歩いていて君を見かけた
ほかの男と一緒だったね
目の前が真っ暗になったよ
君は平気で嘘をつける女なんだ

これは、You can’t do thatNo replyRun for your life(浮気娘)で見られる以下のフレーズと通底している。

You can’t do that

Well, it’s the second time, I’ve caught you talking to him
Do I have to tell you one more time, I think it’s a sin

お前が奴としゃべっているのを見たのはこれで二度目だ
またいつかみたいに許せないと言わせる気かい

No reply

I nearly died, I nearly died
‘Cause you walked hand in hand With another man in my place

死ぬほどつらかったよ
だって君は他の男と手をつないで帰ってきたんだから

Run for your life(浮気娘)

Well I’d rather see you dead, little girl
Than to be with another man

お前が別の男といるのを見るくらいなら
いっそ死んでくれたほうが気が楽だ

ようするに好きな女の子が他の男と歩いていたり、話していたりしていると、物凄い嫉妬をするんですね。ジョンという男は。

僕はこの曲におけるジョージのギターが好きだな。

Girl
★★★★★


◆(Lennon=Maccartney) V=John 収録日=1965/11/11
tit tit tit tit っていうコーラスは おっぱい おっぱい おっぱい っていう意味。
Girl Girl♪の後で息を吸うところはマリファナを吸い込む音だと言われた。


この曲は、男を振り回す強い女を歌っている。しかし、この歌が他のラブソングと一線を画すのは以下のような4番の歌詞があるからだ。
Was she told when she was young that pain Would lead to pleasure?
Did she understand it when they said

苦しみは喜びに通じると子供の頃に教わったのか
その意味がちゃんとわかったんだろうか

これはセックスにおける女のことを言ってる。内田久美子さんは慎み深くも、painを「苦しみ」って訳しているけど、本当だったら、「痛み」でしょ。まぁこんな解説するのも野暮だけどね。

そして、以下はセックスにおける男の話。

That a man must break his back to earn His day of leisure?
Will she still believe it when he’s dead?

男は楽しみを得るために骨身を削らねばならないってこと
そいつが死んでもまた信じるんだろうか

ただ、これを裏読みすると、「男は楽しみを得るために、必ずしも骨身を削らなくてもいいんだよ」ってことでしょ。僕は、これははっきり言って、「マリファナがあるからね。」っていう意味が隠されていると思うよ。

ジョン曰く「まだ会ったことのない夢の少女のことを書いたんだが、それはヨーコのことだったんだ。」

I’m Looking Through You
★★★☆☆


◆(Lennon=Maccartney) V=Paul 収録日=1965/11/10,11
●邦題は「君はいずこに」。
●曲の途中でジョージがタンバリンを落とす。この曲における自分の扱いの悪さに対する抗議との解釈もあり。


ポールにはめずらしく、自分とジェーン・アッシャーとの事をストレートに歌っている。だから歌詞はちょっとジョンぽいよ。でも、ジョンほど未練がましかったり、暴力的だったりとは違う。振り回され度はジョンより低いよね。

I’m Looking Through You
You’re not the same

ここにいる君は君じゃない
僕の知っていた君とは違うよ

楽曲的には、オルガンが耳に残る。

In My Life
★★★★☆


◆(Lennon=Maccartney) V=John 収録日=1965/10/18,22
●間奏のピアノはジョージマーティン。
●ジョンとポールがそれぞれ自分が作ったと主張、いまだに決着がついていない。


どっちが作ってもいいんだけど、っていうのがファンの気持ちだと思う。ポールも言っている。
「僕らが書いたすべての曲の中で、ふたりの記憶が食い違うものがたった2曲だなんて、喜ばしいことだよ。」ちなみに2曲というのは、この曲とEleanor Rigbyのことだよね。

この曲は一応、ラブソングだ。自分が育った土地のことを懐かしがっているかと思ったら、実はそんな土地や思い出よりも君が素敵というオチが待っているというわけ。この時期のジョンのラブソングにしては、あまりに屈託が無い。それに言い回しが抽象的だ。

僕はこの曲の歌詞の肌触りはどことなく、Yesterdayとかに通じるものがあるような気がする。上手く言えないのだが、ジョンの曲は気の効いた言い回しや、うじうじした内面や、暴力的な本音が、どっかに見られるんだけど、この歌詞にはそれが見られないよね。
逆にすごく論理的な構造が見られる。だから、In My Lifeのすくなくとも詞はポール主導じゃないかと思うわけです。でも、もともとのコンセプトはジョン、だからジョンがメインボーカルをつとめたんじゃないかな。まぁちょっと100%確信があるってわけじゃないけどね。

高校の頃にマーティンのピアノの間奏を練習したんだよな。でも上手く弾けなかった。後に、この部分は半分の速度で演奏し、倍速で再生させたって聞いて、騙された(笑)って思ったね。それにこの楽器はピアノじゃなくてチェンバロだと思ってたな。当時は。

ひしゃげたピアノ音がラバーソウルのひしゃげた写真と連動してか、最もラバソ的な曲という人もいるね。

Wait
★★☆☆☆


◆(Lennon=Maccartney) V=Paul 収録日=1965/6/17,11/11
●もともと、Helpで没になった曲。
●レノン=マッカートニー共作。サビの部分はポールの単独作。


似たコンセプトの曲にWhen I get home(家に帰れば)とA hard day’s nightがある。ただ、以前の2曲に比べると、愛情の激しさは感じられない。ジョン、年輪を重ねたな。っていうか、ジョン冷めたな。

But if your heart breaks
Don’t wait, turn me away

もしも孤独に耐え切れないなら無理して僕を待つことはない

また、下の部分はシンシアとの結婚生活が頭をよぎってるんだろうな。

We’ll forget the tears we’ve cried
涙を流したことは忘れてしまおう

ジョンは家庭では相当、シンシアにつらくあたったりして、自分も悲しんだっていうからね。

ラバソの中では最も地味な曲。

If I Needed Someone
★★★☆☆


◆(George) V=George 収録日=1965/10/16,18
●東京公演でも披露。
●邦題は「恋をするなら」 。


楽曲的にはあの12弦ギターのイントロがカッコいいよね。

本命の彼女がいるんだけど、別の女の子をいかにキープするかって歌だっていったら身もフタもないかな。

注目は以下の歌詞

Carve your number on my wall
And maybe you will get a call from me
If I needed someone

電話番号を壁に刻んでおいて
ひょっとしたら電話するかもしれないよ
誰か相手がほしくなったら

これって言われて嬉しい人いるのかな?わからんが。

ここまでのジョージの最高傑作。

Run For Your Life
★★☆☆☆


◆(Lennon=Maccartney) V=John 収録日=1965/10/12
●邦題は「浮気娘」。


かなり身勝手なジョンの歌。

You better run for your life if you can, little girl
Hide your head in the sand little girl
Catch you with another man
That’s the end’a little girl

一目散に逃げ出すこった
できるもんならな リトルガール
浮気現場を抑えたらお前を生かしちゃおかないぜ

60年代っていうのは、こういう歌もありだったのかと思わせるくらい高圧的な歌詞だ。
run for your life のところを普通に訳すと 「命のために逃げ出せ」だからね。
でも歌詞をよく読んでみると決して、彼女は浮気したわけじゃなくて、もし浮気をしたらってこと。
すなわち脅迫なんだよね。
訳者の内田久美子さんも困ったんだろうね。主人公のキャラクタが江戸時代の魚屋みたいになってる
Let this be a sermon

この部分を
耳をかっぽじってよく聞きな

だってさ。
また、僕が持ってるLP(70年代発売)の歌詞カードでは、Little girlはおチビさんとなっていた。今じゃなかなか見れない表現ですな。

曲のフェードアウトがアルバムのフェードアウトと連動する曲。

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